My HASHI Stories

インドネシアでの泥炭林の火災 ーCause編ー 

こんにちは!HASHIのマコです!

今回は、、


インドネシアの泥炭地のお話をさせていただきたいと思います。

私が泥炭地に興味をもったきっかけは、インドネシアで地元の農家さんの経済力向上・持続可能な農業形態を構築することを念頭に活動されている、su-re.coという会社でのインターンの経験からです。


インドネシアは、世界有数の農業大国で、

お米やコーヒー、カカオ豆、なつめやし、その他バニラやスパイスなど

ありとあらゆる食べ物を世界各地に送り出している国です。

そんなインドネシアでは、2010年ごろから大きな問題となっていることがありました。


それが、

”泥炭林の火災” 

です。


インドネシアでは、近年農地開発による火災により、泥炭林が猛烈なスピードで減少しています。

泥炭湿地林は、このままいくと今年中には98%喪失すると予測されています。


それに伴う大気汚染により、子供たちの教育機関が閉鎖したり、農業の妨げになったり、健康被害、交通障害もおきています。

また、泥炭地の火災に伴う二酸化炭素の放出は、年間20億トン、インドネシアはこれを含めると世界で3番目に多くCO2を排出しています。

そのほかにも、生態系の破壊や、二酸化炭素吸収源の喪失など、

この泥炭林の喪失は地球全体に影響を及ぼすほど深刻です。


泥炭林で開発すると、どうして火災がおこるのか、にスポットを当てて、問題をまとめました。

〇泥炭地とは…

 泥炭地とは、泥状の炭のこと。あまり有機物の分解が進まない湿地帯でよく見られるもので、植物や動物の死骸が部分的に分解され、有機物として多く残っている状態の土地です。

有機物が分解されずに多く残っているため、地球上の大部分の炭素(C)を土に蓄えているのが特徴です。インドネシアでは、2200万ヘクタールもの土地が泥炭で構成されていて、その中に含まれている炭素量は、世界の化石燃料使用量のおよそ100年分にもわたると調査されています。



〇インドネシアの伝統

 インドネシアの人々はこの泥炭地と共生してきました。

泥炭地は有機物が分解されていないため、土が痩せています。

自分たちに必要な分だけ泥炭地に火入れをして移動式焼き畑農業を行い、海に囲まれた国であるため、漁業も行いながら泥炭地と農業を両立させてきました。

伝統的に火入れの仕方が代々受け継がれてきており、火入れをすることで出来た灰を栄養分として、農地を作っていました。一度に火入れをする面積は小さく、自給分にとどまっていたため、少しずつ農地を移動しながら生活していました。


〇プランテーションによる泥炭地の大規模開発

 1950年以降、インドネシア政府が泥炭地を、国際的な市場に売り出しました。その広大な土地とインドネシアの気候は、企業が大規模農業ープランテーション農園ーを開発するのにぴったりでした。

インドネシアの泥炭地はそこから急激に伐採が行われるようになりました。


いわゆる、カカオ・コーヒー豆・綿花・なつめやし・アブラヤシなどのプランテーション作物を作るためです。


森林伐採のスピードは、ブラジルのアマゾンの熱帯雨林よりも早く、年間約47600ヘクタールだと推定されています。

農園を作る過程は、以下の通りです。


このプランテーション開発の結果、インドネシアでは大規模な火災が近年毎年のようにおこるようになりました。

 

ここで少しみなさん疑問に思ったかもしれません。

ーー農園を開発する過程③で燃やしてるから、それが問題なんじゃないの?ーー


そうですね。それも問題です。そもそも森林を伐採すること自体にも、生態系の喪失やCO2吸収源の喪失など、多大な環境への影響はあります。また、野焼きをすること自体での二酸化炭素の発生ももちろん大きな問題です。しかし、今回はこれらの開発の結果、火災がおこりやすくなっているという事実についてお話させていただきたいと思います。


〇火災が起きてしまう原因

①泥炭林の伐採

②排水路の設置と排水

③大規模な野焼き(伐採した木を燃やす)

ここでもう一度、先ほどの開発の過程をご覧ください。

泥炭地は湿地のため、農業をするには地表近くにある水を大量に排水する必要があります。

そのため、排水作業を行うのですが、これが泥炭地の乾燥につながります。



水分を失うことで、水に溶け込んでいた炭素がCO2となって大気中に放出されます。

乾いた炭素は非常に燃えやすいです。

日本では、戦時中に泥炭が燃料としても使われることも珍しくありませんでした。

そこで、③の野焼きが行われます。

野焼きは、雨が少ない乾季に行われます。


乾燥した泥炭(燃料)+野焼き 

をすることで、ただ伐採した木を燃やすだけでなく、泥炭地そのものに火がつくので、

地上だけでなく地中でも火災がおこり、火災の拡大が止められなくなっているのです。

加えて、近年では気候変動の影響により、エルニーニョ現象がおこり、インドネシアが猛烈な干ばつ状態となることがあります。これによる一層の乾燥によって、火災が大きくなっていることも、研究で報告されています。


プランテーション農園の開発を止めればいいのでは、と思ったそこのあなた!これがそうも簡単には行かず、逆に今も開発が進んでいる状況です。

どうしてだと思いますか、、?

続きを次回のMyHASHIStoriesでご紹介します。

ヒントをもとに、考えてみて、コメントをください!!


【ヒント】

プランテーション農園で育てられているものは、私たちの暮らしにどうつながっているのだろう?

読んでいただきありがとうございます!

ーお知らせー

現在、HASHIではミートレス実態調査を行っています。

以下のリンクからご回答いただけますのいただけますのでぜひよろしくお願いいたします。

詳しくは、以前のお知らせ・インスタグラムをご確認ください。

ミートレス実態調査:https://www.surveymonkey.com/r/8VR9QHF

調査の目的・背景:https://instagram.com/ylo_hashi?utm_medium=copy_link


参考:

https://www.natureasia.com/ja-jp/research/highlight/9341

nature Asia [インドネシアでの森林減少]

Peatland Organization [What are Peatlands?]

https://openjicareport.jica.go.jp/pdf/12320891_01.pdf

インドネシア共和国 インドネシア国泥炭地回復緊急支援 に係る委託業務 業務完了報告書

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。